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50代ナースの働き方・キャリア

インシデントが怖くてたまらない新人看護師さんへ。ベテランが教える『恐怖を消すための方法』

50代ナースの働き方・キャリア

4月に入職した新人看護師のみなさん、毎日の勤務本当にお疲れ様です。


独り立ちが始まるこの時期は、実は病棟内でのインシデントが最も多発する時期でもあります。
インシデントとは、患者さんに重大な影響は及ばなかったものの、「ヒヤッとした」「このままだと事故につながっていたかもしれない」という出来事を振り返り、再発防止につなげるためのものです。
運悪く当事者になってしまった新人さんは、「どうしよう……」「もう明日から仕事に行くのが怖い」と、足がすくんでしまっているかもしれませんね。

この記事では、インシデントが起きてしまう本当の原因と、その恐怖を「確認する力」に変えていく具体的な方法をお伝えします。読み終わる頃には、明日からの確認作業に少し自信が持てているはずです。

でも、安心してください。
実は、この時期は、経験不足からインシデントを経験する新人さんも少なくありません。その経験を振り返り、次につなげることで成長していく人がたくさんいます。
今でこそ偉そうにアドバイスをしている私ですが、新人の頃に限らず、これまでの長い看護師人生の中で本当にたくさんのインシデントレポートを書いてきました。
お薬を床に落としてしまったり、血糖測定をすっかり忘れてしまったり……思い返せば結構な数をやらかしていた時期もありました。
そのたびに落ち込みましたが、「次は絶対にしない」「次は絶対に忘れない!」と強い気持ちで乗り越えてきました。
そこで今回は、数々のやらかしを経験してきた私が、「インシデントの恐怖を消し去り、次のミスを防ぐための具体的な方法」についてお話しします。
怖がりすぎる必要はありません。この記事を読んで、明日からの確認作業に自信を持てるようになってくださいね。

「ミスしたらどうしよう」その恐怖、実はとても大切な感情です

4月に入職してから数ヶ月が経ち、少しずつ業務にも慣れてきたこの時期。ちょうど独り立ちが始まるタイミングでもあり、実はインシデントへの恐怖が一番大きくなる時期でもあります。
「まだ完璧にできないのに、一人で任される場面が増えてきた」「先輩がいつも近くにいるわけじゃない」——そんな状況の変化が、不安をより強く感じさせているのかもしれません。
でも、その「怖い」という気持ち、決して悪いものではありません。
むしろ、それだけ患者さんの命と真剣に向き合っている証拠です。もし何も感じずに適当に業務をこなしていたら、そもそも「怖い」なんて思わないはずですよね。
不安や緊張は、あなたがきちんと責任感を持って仕事に取り組んでいるからこそ生まれる感情。まずはその気持ちを、自分で否定せずに受け止めてあげてください。

インシデントの原因で多いのは「確認不足」。だからこそ解決策は一つだけ

看護師をしていれば、誰もが一度はインシデントレポートを書いたことがあると思います。
多くのインシデントには「確認不足」が関係しています。ただし、それだけが原因ではありません。忙しさや思い込み、情報共有の不足など、いくつもの要因が重なって起こることもあります。
逆に言えば、「確認不足で起こるインシデントが多い」ということは、不足している確認をしっかり意識して行うだけで、防げる事案がほとんどということになります。
では、具体的にどうすればいいのでしょうか?
私が長年の経験の中で取ってきた対策も、実はとてもシンプルです。
それは、「兎にも角にも、何回も、しっかり確認する」ということ。
まずは、自分の業務の中で「このミス、やりそうだな」「ここでやらかしそうだな」と意識することから始めてみてください。
「このお薬、名前が似ているから間違えそうだな」
「この処置、バタバタしているから手順を飛ばしそうだな」
そうやってあらかじめ意識を向けると、不思議と「じゃあ、どこを重点的に確認すれば良いのか」がハッキリと見えてくるようになります。
見るべきポイントが分かったら、あとはそこを徹底的に確認するだけです。
もし、自分一人だけの確認で不安なときや、少しでも「怪しいな」と思ったら、遠慮せずに他のスタッフにも確認してもらいましょう(ダブルチェック)。
確認の手間を惜しまないこと。それが、患者さんの安全を守り、結果的にあなた自身を守る最強の武器になります。

もし起こしてしまっても大丈夫。「次はない」という強い意思があなたを育てる

どれだけ気をつけていても、インシデントが起こってしまうことはあります。
特にバタバタと忙しい病棟では起こりがちですが、あとから振り返ってみると、やっぱりどこかに「確認不足」が隠れていたりするものです。
でも、落ち込みすぎる必要はありません。
私たちだって人間です。毎日24時間、常に100%完璧に動き続けるなんて、絶対に不可能です。
大切なのは、やらかしてしまった後。
「次はない。次は絶対に同じミスは起こさない!」という強い気持ちを持つことです。
その悔しい気持ち、怖い気持ちをそのまま次の「しっかり確認する行動」のエネルギーに変えていきましょう。
最初は「確認しなきゃ」と頭で必死に考えていて疲れるかもしれません。
でも、「確認が大切だ」と毎日意識し続けることで、それは少しずつ、あなたの「習慣(当たり前のルーティン)」に変わっていきます。
歯を磨くのと同じように、体が自然と何回も確認するようになっていくのです。
習慣化してしまえば、無意識のうちに防げるインシデントが劇的に増えていきますよ。

まとめ:恐怖を「確認する力」に変えて、一つずつ進もう

と、ここまで「インシデントを起こしてしまっても落ち込む必要はない」「次は絶対に同じミスをしないという強い意思で確認をしよう」とお話ししてきました。
最後に、明日からできることを整理しておきますね。

①「このミス、やりそうだな」と事前に意識する
②少しでも不安なら、遠慮せず他のスタッフとダブルチェックする
③落ち込んだときは、無理せず気持ちをしっかり切り替える時間を取る

……とはいえ、やっぱりインシデントを起こしてしまったら、ものすごく落ち込んでしまいますよね。
そんな時は、無理に強がらずに、しっかりと落ち込んじゃえばいいんです。
美味しいものでも食べて思いきり自分を慰めてあげましょう。そして、次の日からは「もう絶対にしないぞ!」と気持ちを切り替えて、何回も確認をしていく。これが私の対処方法です。
落ち込むこと自体は自然なこと。でも、患者さんの状態確認や必要な報告・対応をきちんと終えたら、そこから先は次に生かすことへ気持ちを向けていきましょう。
実は、この「落ち込む」という経験こそが、あなたが看護師として大きく変わる成長のターニングポイントなんですよ。
「失敗してしまった!」と激しく胸を痛めるのは、それだけあなたが普段から仕事や患者さんに真剣に向き合っていた証拠です。だからこそ「次はない」という強い気持ちが生まれます。
失敗はしてしまったけれど、その経験を通してあなたは今、確実に成長しています。
怖がらずに、少しずつ前に進んでいる自分をたくさん認めてあげてくださいね。落ち着いて、明日からまた次の一歩を踏み出していきましょう!


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