「能力」というほど大層なものではないのですが、私には昔から「第六感があるんじゃないか?」と思っていることがあります。
「あれ?何か変じゃない?」
「嫌な予感がする……」
「様子がおかしい気がする、この感じは……」
そう思ったとき、その予感の通りに何かが起こる確率がもの凄く高いのです。ただの偶然や「勘」というには多すぎるほどの体験をしてきました。
あまりに繰り返されるので、あるとき「これはただの勘ではなく、何か理由があるのでは」と考えるようになりました。調べてみると、これは経験によって得られる「暗黙知」と呼ばれるものに近いようです。
もしかしたら、これを読んでいるあなたにも同じような経験があるかもしれません。「なぜかそう感じた」という直感は、実は気のせいでも非科学的なものでもなく、看護師として経験を積んできたからこそ抱ける、ちゃんと理由のある感覚なのかもしれません。
今回は、そんな私のちょっと不思議な「嫌な予感」にまつわる、夜勤の現場や家庭でのリアルなエピソードと、その正体について考えてみたいと思います。
大部屋の巡回中、ふと襲ってきた「嫌な感じ」の正体
ある過酷な夜勤の巡回中のことでした
静まり返った大部屋を見回っているときに、ふと「あれ?……なんか嫌な感じがする」と足が止まりました。言葉では説明できない、胸がざわざわするような感覚です。
違和感を拭いきれず、ベッドのひとりひとりを注意深くのぞき込んで確認してみました。すると、一人の患者さんが静かに吐血していたのです。
早い発見のおかげで事なきを得ましたが、あのとき立ち止まっていなければ…と思うと、今でも背筋が寒くなります。
また別の日には、日中に普通に食事をしている患者さんを見て、「なんか変だな?」と目が留まりました。バイタルサインが急変しているわけでもなく、具体的な理由はわかりません。
しかし、その数時間後、その患者さんは突然、激しい痙攣発作を起こしたのです。
家庭でも発揮される第六感。これは「看護師あるある」?
この不思議な感覚は、病院だけでなく家でも同じように起こります。
ある夜、夜中にふと目が覚めて、「ん?」と胸騒ぎがしました。
起き上がって子供部屋に行ってみると、子供が寝ながら吐いてしまっていたのです。
後から振り返ると、「やっぱり、あのとき何か変だと思ったんだよね」という答え合わせが起こります。こうした経験が、私には数え切れないほどあります。これって、医療の世界ではよく言う「看護師あるある」なのでしょうか?
それとも、単なるスピリチュアルな第六感なのでしょうか?
こうした話をすると、「そんな特別な感覚、私にはないよ」と思う方もいるかもしれません。でも、もしかしたらこれを読んでいるあなたにも、似たような経験が一度や二度はあるのではないでしょうか。
「なんとなく胸騒ぎがして様子を見に行ったら、案の定だった」
「理由はわからないけど、今日は目を離しちゃいけない気がした」
そんな経験に心当たりがあるとしたら、それは偶然でも気のせいでもなく、ちゃんとした理由があるはずです。
20年の経験がもたらす「理由のない違和感」の正体
新人の頃は、先輩から徹底的に「エビデンス(根拠)は?」と叩き込まれました。もちろんそれは医療において最も大切なことです。でも、20何年も母親業をやり、看護師として何千人もの患者さんを診続けてきた今、私の中に「いつもと少しだけ違う」という微細な変化をキャッチするセンサーが埋め込まれたのだと思います。
皮膚の色、呼吸の音、寝返りの打ち方、部屋の空気感。
脳が意識して言葉にするよりも早く、身体が「異変」を察知して、稀に「嫌な予感」として教えてくれている。それこそが、長年の経験がなせる職人技(暗黙知)なのだと、今では思っています。
暗黙知とは教科書やマニュアルに記載できない「長年の経験や語感に基づく勘・コツ」のことです。患者のわずかな状態変化を見抜く直感や、言語化が難しい熟練したケア技術(点滴など)を指し、医療現場における安全と迅速な対応を支える極めて重要な要素です。
つまり、「理由はわからないけど何か変」というあの感覚は、非科学的なスピリチュアルなものでも、生まれ持った特殊な才能でもありません。「なぜ?どうして?」と問い続けてきた日々の積み重ねが、言葉になるより先に「違和感」として教えてくれているだけなのだと思います。
もし今、あなたにも説明のつかない違和感を覚えることがあるなら、それは気のせいではなく、これまで積み重ねてきた経験があなたに教えてくれているサインなのかもしれません。どうかその感覚を、自信を持って信じてあげてください。
人生で培ってきた経験を大事にしながら、今後自分の人生を歩むために転職活動を始めた私の転職活動についての記事になります。転職時の会社選びの参考になるかもしれません、是非こちらも合わせてお読みください。



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