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50代ナースの働き方・キャリア

新人看護師さんへ。マルチタスクで慌てないための優先順位の付け方

50代ナースの働き方・キャリア

4月に入職した新人看護師のみなさん、毎日の業務お疲れ様です。

入職から3〜4ヶ月が経ち、そろそろ「独り立ち」をして本格的にチームや患者さんを受け持つ頃ではないでしょうか。今まではフォロー役の先輩やメンバーが必ず隣にいてくれましたが、独り立ちすると、担当患者さんをあなた1人で見ていくことになります。

そのときに誰もがぶつかる大きな壁。それが「マルチタスク(複数の業務が重なること)」です。

「検温に行きたいのに、ナースコールが鳴り止まない…!」
「点滴のアラームが鳴っているのに、ドクターから指示が飛んできた…!」

同時にたくさんのことが起こると、頭が真っ白になってパニックになってしまいますよね。

今回は、何十年も看護師を続けてきた経験から、「独り立ちしたばかりの新人さんが、現場で慌てずに済むマルチタスクへの対応方法」を、具体的な場面を交えてお伝えします。優先順位のコツさえ掴めれば、マルチタスクは怖くありません。ぜひ最後まで読んで、明日からの勤務の参考にしてみてください。

マルチタスクで慌てない最大のコツは「朝の段取り」と「心構え」

午前中の検温中にナースコールが鳴り、同時に別の部屋から点滴のアラームが聞こえてくる……。新人看護師さんなら誰もが一度は頭が真っ白になる、この”あるある場面”。

こうしたマルチタスクに遭遇したとき、一番大切なのは「慌てないこと」です。そのためには、次の2つの準備が欠かせません。

  • 朝の段階で、その日の大まかな段取り(自分の動き)を組んでおくこと
  • 「今日は必ずマルチタスクが起こるぞ」と心構えを持っておくこと

事前に「今日はどんなタイミングで、どんな風に重なるかな」と頭の中でシミュレーションして構えておけば、いざその場面に出会っても「よし、キタキタ!」と冷静に受け止めることができます。まずはこの”キタキタ精神”で、パニックになりそうな自分を一歩引いてコントロールしましょう。

最優先を決める鍵は、点滴指示を把握している「あなた」

冷静に状況を受け止めたら、次は「優先順位」を決めます。

先ほどの「ナースコール(トイレ介助)」と「点滴アラーム」が同時に重なった場合、どう判断すればいいでしょうか。

結論から言うと、基本的には「点滴」が最優先になります。なぜなら、その点滴の指示内容を一番しっかりと把握しているのは、その日にその患者さんを担当している「あなた」だからです。

もちろん指示内容にもよりますが、次のように判断してみましょう。

  1. 輸液ポンプのアラームが鳴っているなら最優先 — まずは一度、残量やラインの状態を確認しに走りましょう。
  2. 更新(次の薬剤への交換)の時間が来ているなら優先 — 点滴は時間通りに投与しなければ治療効果や安全性に影響する薬剤もあります。また、アラームの内容によっては閉塞や滴下異常など確認が必要な場合もあります。

トイレ介助ももちろん優先度は高いですが、時間厳守の薬剤指示やアラーム対応に比べると、看護の専門的な判断としては若干低くなります。「点滴の指示を分かっている自分が点滴に向かい、トイレ介助は他のスタッフに依頼する」という役割分担が、チーム医療としての正解です。

検温が遅れて焦るときは「視診」でまずは安全確認

「点滴に行って、他の人にトイレを頼んで……あぁ、自分の検温のスケジュールがどんどん遅れていく!」と焦ってしまうかもしれません。

でも、大丈夫です。

検温(バイタル測定)が予定通りに進まないときは、まず患者さんの部屋に入った瞬間の「視診(パッと見の様子観察)」を大切にしましょう。

  • 顔色は悪くないかな
  • 呼吸は荒くなっていないかな
  • いつも通り過ごせているかな

数値を取りに行くことだけが看護ではありません。パッと見て急変を疑う様子がなければ、一旦ほかの優先度の高い対応を済ませるという判断もできます。少し検温の順番を後回しにしても、安全は守られています。焦る必要はありませんよ。

同時に次々と出来事が起こると脳がフリーズしそうになりますが、落ち着いて一つずつ優先順位を考えれば、必ずクリアしていけます。

まとめ

新人の頃は「全部自分でやらなきゃ」と思っていました。でも経験を積んで分かったのは、一番大切なのは全部を完璧にこなすことではなく、「今、一番優先すべきことは何か」を考えることでした。その積み重ねが、少しずつ落ち着いて行動できる看護師につながっていきます。

実際の現場では、今回ご紹介した例え以外にも、様々なパターンで次から次へとマルチタスクが起こります。

でも、どんなに忙しいときでも「優先順位」さえつけられれば、慌てずに一つずつ対応していけます。優先順位は患者さんの状態や病棟のルールによって変わることもあります。

それでも「もう絶対に無理だ」となったときは、遠慮なく周りに頼っていいんですよ。相談することも、もちろん大正解です。あなたが「担当」にはなりますが、病院はチーム医療の場。周りの先輩やスタッフは決して敵ではありません。困ったときはどんどん相談してくださいね。

今日紹介した優先順位の考え方は、あくまで一つのヒントです。正解は現場によって変わりますし、迷ったときに頼れる先輩がいるのも、あなたの強みです。焦らず、一歩ずつ。それで十分ですよ。


マルチタスクをこなそうと頑張っている新人看護師さんへ。こちらはインシデントが怖く無くなるために是非読んでほしい記事になります。是非参考にしてみてください。

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