「あー……今日は気が重いな。」
正直、気持ちが上がらないまま病棟へと向かう日もあります。新人さんとの夜勤です。
ナースステーションに着き、本日のメンバー表を見て、そっと小さなため息。
「今日で夜勤は何回目?」
「おお!もう4回目かぁ〜。そろそろ夜の雰囲気にも慣れてきたかな?」そう言って新人の後輩に笑いかけてはいるけれど、私の内心はすでにフル回転しています。
新人さんと組む夜勤、「今日は自分がしっかりしなきゃ」と、いつも以上に気を張ってしまう先輩看護師さんも多いのではないでしょうか。
今回は、私が長年続けてきた病院での夜勤の中で、今でも「ちょっと自慢してもいいかな」と思っている、あるバタバタな夜のお話をさせてください。新人さんを支えながら夜を乗り切っている、すべての先輩看護師さんへのエールも込めて。
ナースコール鳴りまくりの夜。頭は動くのに、身体が追いつかない
その日の夜勤は、「入院患者50人を、看護師3人で見る」という過酷なシフト。チーム別に分かれてはいますが、メンバー次第ではチーム全体を見なければいけません。
今回の、メンバーの1人はまだ夜勤4回目の新人さんでした。
「共同業務は私に任せなよ!自分のチームだけはしっかり守ってね。」
と、先輩として頼もしく声をかけたものの、夜が更けるにつれてナースコールは鳴りまくり。
頭の中では「次はこれをして、その次はあそこを回って…」と完璧に段取りが見えているのに、50代の身体がそこに追いつきません。「あ〜、この時間はあのフォローに行かなきゃ。次はこっち。でも、新人さんに『大丈夫?困ってない?』と声をかけるのも私の大事な役目。この時間はちゃんとあの業務ができているかな?」
指示をされても、パッと動けないのが新人さんです。それはよく分かっています。それでも、見捨てずに伝える、やってもらう。彼女たちがこれから一人立ちできるように、育てるのも先輩の責任だからです。
縁の下の力持ち。無事に朝を迎えられたら、それだけで100点満点
怒涛の夜が明け、無事に申し送りが終わった瞬間、全身の力がハラハラと抜けていくのが分かりました。何事もなく、全員が無事に朝を迎えられた。
それだけで、今日はもう合格。100点満点です。
「よし、帰って甘いもの食って寝るぞー!」と心の中で叫びます。
あの過酷な夜を、大きなトラブルもなく何とか回せていたのは、手前味噌ですが、私達のサポートがあったからだと思っています。
患者さんを守ることも、後輩を育てることも、全部ひっくるめて必死でした。でも、私はこの「縁の下の力持ち」というポジションが、実は嫌いではありません。むしろ、好きな私です。
気づかれなくてもいい。「上手く回ったな」のガッツポーズ
その日のメンバーの顔ぶれを見て、足りないところを先回りして補う。これが意外と重労働なんですが、一通りの段取りを確認しながら夜勤をこなします。
誰かに気づかれなくてもいい。
夜が無事に終われば、それでいい。
帰り道に、心の中で振り返り「よし、今日も上手く回ったな」って思えたら、それだけで十分に満足なのです。
…..でも、本音を言えば。
たまには、一緒に組んだメンバーから「先輩、今日は本当に助かりました!」なんて言われたら、ちょっと、いや、ものすごく嬉しいものですよね(笑)。
こうして身体を削りながらも、誇りを持って働いてきた30年間。この経験があるからこそ、今の私があり、新しい訪問看護の仕事や、このブログという新しい挑戦へ向かうエネルギーになっています。立派になった後輩看護師達を見かけると少しだけ、誇らしい気持ちになるのも私の自慢です。
もし今、新人さんを支えながら必死に夜勤を乗り切っている先輩看護師さんがこれを読んでいたら、伝えたいことがあります。
その頑張りは、誰にも気づかれていないようで、ちゃんと意味があります。後輩は、あなたが思っている以上にあなたの背中を見ています。
大変な夜勤、本当にお疲れ様です。今日も、無事に朝を迎えられますように。
こんな過酷な夜勤をなん度も乗り越えてはきましたが、体力の限界を感じやめました。辞めたらどうなるか?についての記事になります。よろしければこちらもご一緒にいかがですか。



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