孫が生まれて「嬉しい!」と思う反面、「実は『ばぁば』とは呼ばれたくないな…」と密かに悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
決して孫が嫌いなわけではないのに、周囲に「ばぁば」と呼ばれると、なんだか心がモヤモヤして切なくなってしまう、そんなこともあると思います。
そこで、この記事では
- 「ばぁば」と呼ばれたくないと感じる3つの切ない心理的理由
- お孫さんから呼ばれても若々しくて可愛い、おすすめの「別の呼び方」アイデア
- 息子の嫁や娘など、周囲と角を立てずに新しい呼び方を定着させる具体的なコツ
これらの内容をわかりやすく解説します。
「ばぁば」という呼び方に抵抗がある方が、家族みんなで笑顔になれるお気に入りの呼び名を見つけるヒントになれば幸いです。
「サーちゃん」という呼び名との出会い
先日、同僚と子供の話をしていたとき、こんな話を聞きました。
同僚の義母さんのことを、孫が「サーちゃん」と呼んでいるというんです。「ばぁばじゃないの?」と聞くと、「ばぁばとは呼ばれたくないんだって」と。
なぜだろう?おばあちゃんになったことを認めたくないのかな?
そういえば、私の親戚にも似たような方がいました。孫だけでなく、親戚みんなに「みつさん」と呼ぶよう自分から伝えていた方です。理由を聞いたら「そう呼んでほしいから」とシンプルな答えが返ってきました。
実はこのように、「孫から『ばぁば』と呼ばれたくない」と感じるシニア世代の女性は、今とても増えています。
「孫は目に入れても痛くないほど可愛いけれど、呼び名だけは受け入れがたい…」
そう感じてしまう背景には、決しておじいちゃん・おばあちゃんになった現実を拒絶しているわけではない、現代ならではの複雑な3つの心理的理由がありました。詳しく紐解いていきましょう。
「おばさん」と呼ばれた、あの頃の自分
実は私にも、似たような経験があります。
20〜30代の頃、近所の子どもたちに「おばさん」と呼ばれることにずっと抵抗がありました。「まだおばさんじゃないし!」という感覚、なんとなく覚えていませんか?
あれは、自分が思い描く自己イメージと、呼ばれ方の間にズレが生じたときに起きる感情だったんだと、今ならわかります。
では、「ばぁばとは呼ばれたくない」という気持ちの奥には、どんな心理が隠れているのでしょうか。
「ばぁば」と呼ばれたくない、3つの心理
① 1. 「おばあちゃん=老人」という社会的な記号への抵抗感(自己概念のズレ)
「私はまだ『ばぁば』と呼ばれるような年齢・存在ではない」と感じる背景には、自分が持っているセルフイメージと、周囲から貼られるラベルのズレがあります。
自分の中では「まだまだ現役で若い」と感じているのに、呼び名だけが急に先走ってしまうような感覚に、戸惑いを覚えてしまうのです。
② 「○○さん」ではなくなる、自分の名前(アイデンティティ)を失う寂しさ
「ばぁば」という呼び方は、単なる愛称ではなく、家庭内や社会的な「役割のカテゴリー」に入ることを意味します。
「年を取った人」「子育てを終えた人」「若者ではない人」――そんなイメージを自分の名前の代わりに背負うような感覚があり、「一人の女性としてのアイデンティティ」を失うような寂しさを拒んでいるのかもしれません。
③ 「まだ若く、現役でいたい」という心理とラベリング理論の影響
社会心理学には、「人は周囲から貼られたラベル(役割や呼び名)の通りの人間に影響されていく」というラベリング理論があります。
「ばぁば」と呼ばれることで、自分の気持ちまで本当に老け込んでしまうのではないかという無意識の抵抗を感じているケースも多いのではないでしょうか。
「実際、さまざまなシニア層向けの意識調査でも、現代の50代〜70代の多くが『自分の精神年齢は実年齢よりも10歳〜15歳ほど若い』と回答しているデータがあります。
つまり、『ばぁば』と呼ばれたくないと感じるのはワガママでも何でもなく、現代の若々しいシニア世代にとってはごく自然な心理現象なのです。」
「ばぁば」以外のおすすめの呼び方・可愛いネーミングアイデア一覧
呼び方は変わっても、お孫さんへの愛情は1ミリも変わりません。それなら、自分も家族もみんなが笑顔になれる「自分らしい呼ばれ方」を選んでみませんか?
ここでは、実際に多くの家庭で取り入れられているおすすめの呼び方アイデアを3つのタイプ別に分かりやすくまとめました。
| 呼び方のタイプ | 具体的な例 | この呼び方のメリット・特徴 |
|---|---|---|
| 名前をもじる | サーちゃん、みつさん、ゆきちゃん など | 一番自然で家族みんなが定着しやすい。若々しくフランクな関係を築ける。 |
| 海外風・英語風 | グランマ、ミーマ、ナナ、マミィ など | おしゃれで軽やかな響き。「おばあちゃん」の老いたイメージを一切持たない。 |
| おばあちゃんをもじる | あーちゃん、ばばちゃん、おばちゃん など | 親しみやすさと可愛らしさのバランスが絶妙。小さな子どもでも発音しやすい。 |
周囲と角を立てずに「別の呼び方」を家族に定着させる具体的なコツ
お気に入りの呼び名が決まっても、お嫁さんや息子さん、娘さんなど、家族に対して「こう呼んでほしい」と伝えるのは少し気まずいものですよね。
周囲と角を立てずに、新しい呼び方を自然に定着させるための一番効果的な方法は、「とにかく先手を打つこと」です。
① 妊娠中〜赤ちゃんの時期に「希望の呼び方」を伝えておく
孫が生まれて言葉を話し始めてから「ばぁばと呼ばないで」と軌道修正を試みるのは、家族の間でもハードルが高くなります。
そのため、お嫁さんや娘さんの妊娠中や、お孫さんがまだ赤ちゃんの段階で、「私、孫からは〇〇って呼ばれたいな!」と明るく希望を伝えておきましょう。
② 結婚した当初(最初)からファーストネームで呼んでもらう
さらにスムーズなのは、子どもが結婚して新しいパートナー(お嫁さんなど)を紹介されたタイミングです。
「『お義母さん』だと緊張しちゃうから、私のことは〇〇さんって呼んでね」と最初から伝えておくことで、お孫さんが生まれたときにも自然とその呼び名が家庭内に定着していきます。
後から呼び方を変えようとするよりも、「最初からその呼び名が当たり前の環境」を作っておくことが、家族みんながストレスなく受け入れられる最大の秘訣です。
おわりに
「ばぁば」と呼ばれたくない気持ちは、孫が可愛くないからじゃない。
自分らしく、素敵な女性であり続けたいというポジティブな心理であり、しっかりとした自己イメージを持ちながら人生を歩んでいる方ほど感じやすいことなのかもしれません。
呼び方は変わっても、愛情は変わらない。 自分が心地よく呼ばれる名前で、大切な孫との時間を楽しんでほしいなと思います。
※本記事に記載している心理的背景は、一般的な社会心理学の理論(ラベリング理論や自己概念など)を基にした筆者個人の考察です。家族間のコミュニケーションの形はそれぞれ異なりますので、ご自身の家庭に合った心地よい選択のヒントとしてご活用ください。


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